皆さん、こんばんは。今年も残り僅かとなりました。お元気にお過ごしでしょうか?冬場の代表、ノロウィルスによる感染性胃腸炎に加え、インフルエンザウィルスによる諸症状も出始めたようです。眼科では、アデノウィルスによる流行性角結膜炎が異例の大流行です。どの疾患も、感染予防には、“1に手洗い、2にうがい”が大切です。
また、『日常で出来る花粉症対策』に記載したように、花粉症には洗眼が有効です。“手洗いで手のバイキンを流し、うがいで喉にくっついたバイキンを追い出す”ように、“防腐剤フリーの人工涙液で眼にくっついた花粉を洗い流す”ことで眼表面の花粉の数を減らすのです。因みに、耳鼻科的にも、生理食塩水で鼻洗浄をすることは、アレルギー性鼻炎の患者さんに有効だそうです。
感染・花粉症共に、以下の手順をお勧めします。
①眼鏡(ゴーグル型で隙間が無い方が効果的)・マスクで【体の中に入れない!】
②手洗いや洗眼で【入ってきたら、追い出す】
③いざ感染してしまったら【早期に適切な治療】
花粉症には【初期療法で快適に!】
という順番ですね。
アレルギー性結膜炎とドライアイは相互作用により悪循環を引き起こします。涙が少ないと、花粉を流せずに停留することで炎症が長引きやすくなります。また、アレルギー性結膜炎になると、涙が眼に安定して乗るために大切なムチン分泌が不完全になり、涙の質が悪化してドライアイを引き起こします。
涙の土台である角結膜上皮は、外界から眼を守るためのバリア機能という大切な役割を有しています。バリアが壊れると、バイキンや花粉の抗原が侵入しやすくなり、感染性結膜炎やアレルギー性結膜炎を引き起こしやすくなります。『眼のかゆみは花粉症!』と自己判断で点眼をしているけれど症状が改善しない方は、もしかしたらドライアイを併発しているのかもしれません。
来年の横浜における花粉飛散日は2月初旬と言われていますから、花粉症対策だけで大丈夫か否か、年明け早々に、眼科医にご相談下さいね。
当院は明日で今年の診療を終えます。今年もお世話になした。️一人一人の患者さんに合った、オーダーメイドの診察をご提供出来ますよう、頑張って参ります。来年も宜しくお願い致します!
皆さまにとりまして、来年がますます良い年でありますように…
『2015年12月28日 Facebookにて投稿』