皆さん、こんにちは
眼科的な現代病の代表と言えば、VDT症候群・ドライアイが挙げられますが、今日のお話は、そのどちらにも関係する“ブルーライト”についてです。
夜遅くまで部屋を明るくしていたり、パソコンや携帯端末などの高照度光を浴びる環境にいらっしゃる方は多いと思います。
そのような生活は、体内時計を乱れさせる大きな要因になります。
体内時計は、脳の視床下部に存在します。
目から入った光の情報は視覚系に伝達されつつ、体内時計にも直接伝わっているのです。
強いブルーライトの刺激を受けると、脳は「朝だ」と判断し、メラトニン(正常な体内時計を保ち、睡眠を司るホルモン)の分泌が抑制され、『覚醒』します。
ブルーライトの量が減少すると、脳は「夜だ」と判断して、メラトニンの分泌が活発になり、『眠気』を引き起こします。
また、メラトニンは、抗酸化作用によって細胞の新陳代謝を促す・疲労回復・病気の予防にも関係していると言われている、人間の恒常性を保つ為に大切なホルモンです。
寝付きが悪い・眠りが浅いといった「睡眠の質の低下(慢性的な睡眠不足)」は、日中の眠気や記憶力低下だけでなく、
ホルモン分泌・自律神経機能にも影響を及ぼし、糖尿病・心筋梗塞・脳血管障害など生活習慣病の罹患リスクを高めたり症状を悪化させることも分かってきました。
入眠困難や中途覚醒など不眠症状がある人は、良眠している人に比べて糖尿病になるリスクが1.5〜2.0倍であることも知られています。
また、体内時計が未発達段階の子供達へのブルーライトの影響としては、睡眠のリズムが崩れることで心身の成長に様々な問題を引き起こす可能性が高いことです。
少なくとも就寝前2時間ほどは、パソコンや携帯端末などを使わないようにしましょう。
就寝する場所では、LED光ではなく、暖かみのある電球色や間接照明( 光源からの光を天井や壁に当て、その反射光を利用する照明方式。)を用いることも有効です。
生活に欠くことの出来ない光だからこそ、心がけてお過ごしくださいね!
『2016年4月26日 Facebookにて投稿』