皆さん、こんにちは。いよいよ、本格的な花粉症のシーズンに入りましたね。初期療法は試されていらっしゃいますか?昨年お話させて頂いた患者さんは、早期に薬を希望されて快適にお過ごし頂けているようです。今年は飛散開始が早く、花粉シーズンが長引くことも予想されます。是非、症状が軽いうちに対策をお勧め致します。
さて、アレルギー性結膜炎の患者さんは、自ら眼を“こする”ことにより、もともと眼の表面に傷がつきやすい状態にあります。点眼薬の防腐剤として最も多く使用されているベンザルコニウム塩酸塩も、実は同じように目の表面の傷(角結膜上皮障害)の原因になり得ます。さらにコンタクトをされている方は、レンズにより涙の循環が悪くなる為に花粉が眼に触れる時間が長くなり症状の悪化を招いたり、防腐剤を吸着して溜め込んでしまう為に、ますます防腐剤の影響を受けやすくなってしまいます。花粉の時期は上記条件が重なって自覚症状が悪化し続けてしまうことがあります。
「痒くて痒くてたまらない…」そんな時、皆さんはどうされますか?
①市販の点眼をあれこれ試す
②処方薬の用法・用量以上に点眼を増やす
などの状況は、角結膜上皮障害のリスク増加につながると推測されます。何がいけないのでしょうか?
①以前もお話しました通り、市販薬は“説明も無く誰がどう使っても3ヶ月腐らないように”処方薬の数倍から数十倍もの防腐剤が入っています。用法・用量を守っていても、眼に影響が出てしまうことがあります。
②防腐剤の含有量が少ない処方薬でも、使用量や使用回数が多ければ、有効成分や防腐剤の蓄積による影響も出やすくなってしまいます。用法・用量を守って正しく使いましょう。
治す目的で使っている目薬が、自己流の使用法によって却って悪影響を及ぼした…なんてことにならないように。また、処方薬で効果を感じられない場合は、我慢せずに私達医師にご相談ください。️貴方に合うお薬を見つけましょうね!
『2016年2月23日 Facebookにて投稿』