さて今回は『眼と鼻と耳と口』のお話を。
この四つの臓器は隣り合っているため、色々と影響し合います。
眼を囲む骨である眼窩は、なんと2/3以上が副鼻腔に囲まれています!
下の画像(A 耳管:耳と咽頭をつなぐ管) をご覧ください。
上顎洞は、眼と鼻と耳と口、全てに囲まれている空洞です。
上顎洞炎はいわゆる蓄膿症ですが、鼻の病気から来ることも、虫歯・歯周病が原因になることもあります。
上顎洞に膿が溜まると、眼や歯の周りの神経や血管を圧迫してしまうので、周りの組織に痛みを起こすようになります。(虫歯の痛みに似ています。)
炎症が眼の周りに拡がれば、眼瞼(眼窩《がんか》)蜂窩織炎。
瞼の腫れ・充血→眼球突出・眼球運動障害・眼瞼下垂・視力低下などの機能障害が見られるようになります。
さらに進むと、眼内や頭蓋内への波及・敗血症など重篤な疾患に繋がることもあるのです。
画像検査 (CT場合により、MRI)により、上記の診断は一目瞭然です。顔の骨には、空洞がたくさんあり、それ故に感染や炎症が波及しやすいとも言えます。
小さい症状も放置せず、専門医にご相談なさって下さいね。
『2016年10月1日 Facebookにて投稿』