皆さん、こんにちは
先週に引き続き、梅雨らしい雨続きの一週間になりそうですね。太陽が恋しい今日この頃です。
さて、本日は緑内障についてお話致します。
Aさん「緑内障?眼圧が正常範囲だから大丈夫!」
Bさん「視力良いのが自慢!緑内障?ありえないよ。自覚症状が全然無いもん!」
皆さんはAさんとBさん、どちらが正しいと思います?または、どちらも間違っていると思いますか?
正解は、どちらもNOです!
まず、Aさんの間違い→日本人の緑内障患者さんの約7割が、眼圧が正常範囲の緑内障です。眼圧が高くないのに視神経が傷つきやすい(弱い)為、眼圧を少しでも下げてあげなくてはいけません。
Bさんの間違い→人間は両目でものを見ているため、片方の目で見えない部分があっても、ある程度まではもう片方の目でそれを補ってしまい、気付かないことが多いのです。また、周辺から視野が狭くなるタイプの緑内障は、中心部に及ばない限り、視力は下がりませんから、病気に気づかないことが多いのです。その為、ご本人が気づかないうちに視野の欠けが進行してしまうのです。
“正常眼圧”とは、統計から導き出された一つの目安であり、視神経がどのくらいの眼圧に耐えられるかは個人差が大きいのです。眼圧が高くても視神経が障害されない高眼圧の人もいれば、眼圧は正常なのに視神経が障害を受けてしまう正常眼圧緑内障の人もいるのは、この個人差の為なのです
眼圧が高い緑内障でも眼圧が正常の緑内障でも、眼圧を下げることで視野障害の進行は抑えられます。緑内障の神経障害の原因は、遺伝子異常・眼圧上昇による物理的圧迫・視神経の循環障害・視神経の脆弱性…色々と議論されるところではありますが、治療としては、先ず“眼圧を下げる”こと!です。
緑内障は治りません。一度傷ついた視神経は、元に戻らないからです。さらに言うと、加齢に伴い視神経障害は進みやすくなります。ですから、治療の最高の目標は、進行を緩やかにすること。あくまでも、限りなく現状維持に近づけることなのです。
自覚症状が無いから大丈夫!!は、危険です。気付いた時に後悔しても視野は取り戻せません。是非、下記の方は特に意識を持って健診を受けて下さいね!当クリニックでは、緑内障の詳細な検査が可能なOCT(NIDEK RS-3000)も揃っています。改めて。緑内障は、早期予防・早期治療が原則です。
追記:☆緑内障になりやすい人☆
40歳以上。特に高齢(70歳以上は有病率10%)
血縁の誰かが緑内障
近視または遠視
眼圧がもともと高い
糖尿病
『2015年7月7日 Facebookにて投稿』